今回は『スイートプールサイド』のストーリー毎に私の感想と注目ポイントを紹介したいと思います。ストーリーの分け方は私の分類によりますので、もしかすると皆さんとイメージと違うかもしれません。
本記事ではネタバレを含みます。
各ストーリー感想
悩み編 1巻(1~2話)
女の子にとって、毛深いというのは致命的な悩みです。高校生であれば、脱毛という選択もあるでしょうが、中学1年生ではそうもいきません。剃るか剃らないかしかありません。
水泳部の後藤綾子にとって、毛深いことは、親をも呪いたくなるほどのコンプレックスです。腋毛が気になり、クロールができません。もちろん、水着なので、腕毛や脛毛も曝すことになり、堂々と振舞えません。
一方、毛がなくつるつるな太田年彦にとって、後藤の毛深さはうらやましいものでした。太田の悩みは、若いゆえの悩みですね。現代では、中性的な顔立ちが好まれており、毛がない太田は、社会的にポジティブです。
もちろん、毛髪がない(=ハゲ)のは、ネガティブですが、体毛がないからと言って、ハゲるということはありません。体毛と毛髪は逆の相関関係があり、太田はふさふさ頭をキープできるのではないでしょうか。
中学生1年生の太田にとって、特に、下の毛がまだ生えていないことは、屈辱でしょう。そして、それを晒されたのは、致命的な出来事です。実行者にとっては、軽いいじりのつもりかもしれませんが、これはいじめですよ。
しかし、それがわからないのが中学生です。相手のことを顧みず、自分が面白いと思うものは、他の人も面白いと思う、という自己中心性。みんなのためなら、誰かをいじる(=いじめる)のも許される、という純粋さ。
剃毛編 1巻(3~5話)
自分が求める者は、相手も求めていると思い、太田に食って掛かった後藤綾子。ただ、結果として、太田は後藤の毛を剃れることになったので、太田的にはよかったのでしょう。毛を剃る剃られるという秘密の共有ですね。
太田は、後藤の下の毛に興味津々で、下の毛を剃る日を待ち焦がれています。そんな彼でも、腋毛には引きました。腋毛こそ、後藤のコンプレックスであり、クロールをしなくなった理由です。しかし、腋毛を剃ることで、後藤を受け止めた太田。
後藤に対する太田の思いは恋なのでしょうか。はじめは、毛への崇拝と性欲が混じりあった気持ちでしょう。しかし、毛を剃ることで後藤の笑顔を見られる、という気持ちに少しずつ変わったと思います。
青春編 1巻(6~7話)
後藤が好意を寄せるのは、二ノ宮センパイ。ですが、ありのままの自分を受け入れてくれたのは太田。水泳部のイケメンと、毛を剃る剃られる関係の太田のどちらが好きなのかわからない後藤は、太田に下の毛を剃ってくれと言います。
念願の下の毛を剃る機会が訪れた太田。しかし、下の毛がある場所は、好きではない人が手をつけてはいけない場所だ、と泣きながら断る太田。一方、剃ってくれたら好きになるという後藤。後藤は、下の毛を剃られることで、自分を完全に太田に差し出そうとしました。
それは違うと断る太田。太田のピュアさがいいですね!最終的には、二人でプールに落ちた、下着越しに透けて見えた下の毛の美しさに、剃らないと言い切りました。そこからは、太田が、後藤に毛の剃り方を教える関係になり、おしまいです。
青春です。彼らの関係は、これ以上発展しないでしょう。剃り方を教えられる関係になった時点で、太田に対する恥じらいはなくなりました。とても深い友達ですが、恋人にはなれません。
大人になった時、彼らは当時のことをどう思い出すのでしょうか。きっと、恥ずかしかった過去でありながらも、忘れることがないのでしょう。
私は、モブキャラでは、坂下が好きでしたよ。坂下は、太田に気があります。坂下と太田の関係は、好きな女の子をいじめる男の子みたいですね。実際には、性別は逆ですが、坂下の純粋で不器用な感じ、とても可愛らしいです。
読み切りおまけ編 1巻(8話)
しょうもなかったですが、面白みはありました。
ただ、あからさまに性的な話になるので、そこまで楽しめませんでしたが。
最後に
本作品は、彼らの中学生っぽさがとても良いです。
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