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[バレあり]しあわせのひなた食堂_感想033[5点]

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今回は『しあわせのひなた食堂』のストーリー毎に私の感想と注目ポイントを紹介したいと思います。ストーリーの分け方は私の分類によりますので、もしかすると皆さんとイメージと違うかもしれません。

本記事ではネタバレを含みます。

しあわせのひなた食堂 (ビッグコミックス)

しあわせのひなた食堂 (ビッグコミックス)

 

各ストーリー感想

食堂編 1巻(1~4,6~7,9~17,20~22話)

本作品は、シングルマザーの照子、5歳児の幹太、1歳児の陽奈子の3人の物語です。
 
1話:縁もゆかりもない、東京の曳舟駅近くで開いた食堂。初日は、まったくお客さんが来ず、長男の幹太が初めてのお客さんになります。それがあまりにも不憫で、胸が痛みました。そして、開店前日に配ったチラシは、長男の手書きの手作りでした。
 
特筆して面白いのは、私には1話でした。他にも、食堂編から取り上げて書くような作品があるだろうと思ったのですが、あえて抜き出して書こうとは思えませんでした。これは、それぞれの話が面白くないということではなく、それら全てがつながって、1つのストーリーを展開しているからです。
 
だから、没入感が高く、続きを読みたくなるのでしょう。本作品で特に響いたのは、1話の切なさと、26話の寂しさです。
 
幹太は、父親の暴力により、声を出せなくなりました。それは、精神的なもので、代わりに、絵でコミュニケーションをとります。幼稚園や保育園に行く年頃ですが、食堂を手伝っています。積極的にお店を手伝ったり、父親から母親を守るために勇気を振り絞ったり、とてもいい子です。
 
お客さんの前では、もじもじしながらも(自分が同じ年齢の頃を考えると、見知らぬお客さんのまでもじもじするのは当たり前ですね)、お客さんにサービスする姿は、お客さんの心も射止めるでしょう。途中で、常連のお客さんの同年代の子たちと仲良くなり、私自身嬉しい気持ちになりました。
 

夫編 1巻(5,23~26話)

夫は、彼らの平和を打ち砕く存在として描かれています。DV夫です。

 

23話で、夫が曳舟に現れます。5話の段階で、夫が亡くなったのではなく、夫から逃げてきたとわかり、夫が現れる場面が、いずれ描かれるだろう、と読者は予期します。私は、最終話あたりではなく、半分あたりで一度登場するのでは、と思いながら読んでいました。だから、夫が現れたら、照子たちがどうなるのか気になり、漫画に没入しました。

 

照子が逃げることになった出来事、夫は陽奈子の首を絞めていたわけではなく、涎掛けが口にかかっていたのを戻していたのだ、と夫の回想でわかります。しかし、夫が陽奈子の首当たりに手をかけているのを見たら、これまでの行いからも首を絞めているようにしか見えないでしょう。日頃から、照子や子供たちに優しい夫であれば、そのような誤解は起きなかったでしょうに。

 

最後、ひなた食堂で、4人でご飯を食べます。夫は、たぶん、いい人だったんでしょう。それが、職を失い、酒に溺れたことで、身近な幸せに気づかなくなりました。この世の中に、「在って当たり前」はないんですね。照子たちにすれば、無事に別れられて良い終わりと言えます。

 

両親編 1巻(8,18~19話)

照子は、でき婚で、結婚後駆け落ちのような生活でした。上京した娘を大阪へ連れ戻すために来た照子の両親も、照子が料理中に見せる笑顔に負けてしまいました。父親も、お祭りの屋台でお好み焼きを作っていたんですね。そして、両親が来た日の定食は、お好み焼き定食。素敵な偶然です。

 

両親が、結果として、親バカならぬ祖父母バカ?になったのはいいことです。照子としても親孝行でしょう。そして、幹太も少しずつ喋れるようになりました!

 

最後に

1話8ページ程度で構成されていたんですね。 テンポよく、飽きることなく、いや、むしろ、世界観にハマって読めたのも、この短さによるのかもしれません。ページの区切りが気にならず、違和感なく読み進められました。

 

1巻という短さなので、もっと続きが読みたいと思ってしまいます。一方、続きがないからこそ、彼らの幸せな未来を空想できるとも言えます。今後の3人には、これまで同様に辛いことがあるでしょう。それを、私たち読者は知らず、幸せな3人として記憶できるのは、夫との離婚で話が終わるからでしょうか。

 

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