今回は『中学性日記』のストーリー毎に私の感想と注目ポイントを紹介したいと思います。ストーリーの分け方は私の分類によりますので、もしかすると皆さんとイメージと違うかもしれません。
本記事ではネタバレを含みます。
中学性日記(1) (アクションコミックス(月刊アクション))
- 作者: シモダアサミ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2014/02/10
- メディア: コミック
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各ストーリー感想
身体の悩み編 1 , 3〜4巻(1〜5 , 11 , 15 , 19〜20話)
胸は小さくても大きくても、この年齢の女の子は悩みます。その救世主となるのが、ブラシャー大好き杉田くんです。さらしを巻いて胸の大きさを隠す野口さんに最適なブラを選び、コンプレックスをポジティブに変えました。
1話目からめちゃくちゃ素敵な話です!『中学性日記』というタイトルで拒否しちゃうのはもったいないですよ。中学生がランジェリーショップに男女で一緒に行くのも、青春っぽくていいですね〜。妬いちゃいます。
他の人とは違うことに怯え、他の人と同じ「普通」を求めてしまう。これは、本作品の根底にはある彼ら思春期の共通課題です。が、当たり前ですが1人1人、目に見える体型、目に見えない思想等違いますよね。それでも、特に、目に見える部分で他者との同一性を求めてしまうんです。
同様に、毛の生える時期、生え方、量。思春期の悩みはつきません!この漫画では、それら悩みに対する友達のアドバイスが暖かいです。実際にこのような友達はいないかもしれませんが、この漫画を読むと少しは楽になるでしょう。
性癖の悩み編 2〜3巻(10 , 13 , 17話)
棒状のものが握られていることに興奮する岡本くん。リコーダーを吹いている米田さんへの公開告白の場面では、二重の意味でイっています!米田さんからは、OKの返事があり、交際がスタートしました。
マザコンとバカにされ、「母親のこと好きで悪いかよ!!」 と返した吉野くんはかっこいいです。母親が好きなのはおかしいことではない、と支援する周りの友人。友情的な場面です。吉野くんが母親とお風呂に入っているというオチと、それをフォローする落書きのコマがいい味出しています。
異性の悩み編 2 , 4巻(6 , 8 , 16話)
好みもそれぞれです。10歳年上の女性が好きで、周りが子供にしか見えない男子。しかし、意中の人からは弟のような扱いを受け、傷つく経験をします。逆に、小学生が好きな男子。ロリコンという異常ではないかと悩む経験をします。
少女漫画のような壁ドンや頭なでなでを期待しているのに、全然やってくれない彼氏に不満を覚える米田さん。大人なら「そんな些細なことで」と思うかもしれませんが、彼らにはそれが全てなんです。少女漫画は、誤った理想を拡大してしまう危険な漫画なのかもしれません(笑)。
知識の悩み編 2 , 4巻(7 , 9 , 18話)
性行為とは何か。学校では表面的な内容しか教えず、雰囲気で悟れと言うような教え方をしています。そのような曖昧なもので全員に伝わるわけありません。
これは、大人だからと言って侮れない問題ですよ!2018年7月のクロ現+で「セックス」特集(下記)がありました。現代の日本では、性の在り方を教える者がいないため、DVDにより誤った知識が広がっています。
女性に清楚を求めすぎる価値観はなんなのでしょうか。女性でも自慰行為をするのは変ではないと本作品は描いています。同じような苦しみを、これまでに覚えた女性もいるでしょう。学校教育における正確な性知識の教え、誤った貞操感の修正が求められます。
その他の悩み編 3巻(12 , 14話)
本作品のテーマである「性の悩みの共有」よりかは、そもそもどう生きるかを扱った話です。
最後に
本作品、何に悩みを覚えるかは各人によって違うのがいいですね。同じ人物がそれら悩みを全部引き受けてしまうと、コンプラックスの塊のような人間が出来てしまいます(笑)。
今回はストーリーの分解がとても難しかったです。登場人物毎に分ける案もありました。しかし、本作品を中学生の悩みをまとめた作品と考えた場合、悩み別に分けるのがbetterであると思いました。
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中学性日記(1) (アクションコミックス(月刊アクション))
- 作者: シモダアサミ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2014/02/10
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