今回紹介する漫画は『言の葉の庭』です。
本記事ではネタバレを含みません。
劇場化されていますね!『君の名は。』によって、この作品を知ったかたも多いのではないでしょうか。漫画は1巻という短さなので、気軽に手に取りやすいですね。
巻数
1巻
総合評価 3点(3.4点)
足の艶かしが表現されている漫画です。途中で、男子高校生が女性の足を測る場面は大変色っぽいです。が、全体的には平凡でどこかでみたような作品に感じられました。コマ割りは魅力的ですが、内容が優等生の漫画でした。
各指標評価
1.ストーリー 4点
興味があれば読むことをオススメします
雨の日はサボることにしている高校生の男の子が、いつものサボり場所で大人の女性に会う話です。主人公は、靴職人を目指す若い男子高校生。大人の女性は、会社をサボり、朝からビールを飲んでいます。この女性、男子高生相手に和歌を読むなど、知的なマウンティングを繰り広げてきます!
いつしか主人公は雨の日を楽しみにしています。出会った頃の時期が6月で梅雨という設定もGoodですね。それなら短期間で顔を合わせる回数も多いでしょうし、その後、雨が降らなくて離れ離れになるというのも合理的です。
短い時間が描かれているので、もう少し先も見てみたいと思える作品でした。
2.キャラクター 3点
読んでもいいと思います
主な登場人物は2人です。靴職人の夢を追う高校生と、雨の日に会える女性。
夢がある学生はいいですね。本当に靴が好きなのであれば、このまま迷うことなく突き進めるでしょう。将来への不安があるからこそ、心配になるかもしれませんが、彼の未来は明るい。
一方、出会う女性の未来は暗い。将来への不安だけでなく、現在の不安があるからこそ、心配になります。私は、夢追う高校生よりもサボりたくなる女性の気持ちが近いです!
3.読みやすさ 4点
興味があれば読むことをオススメします
絵は好き嫌いが出ると思います。私は、少なくとも表紙の絵は好きではありません。しかし、それが読みにくいというわけではありません。雨で濡れている姿を、性的に艶やかに描いているのは嫌いです。ただ、足はとても色っぽくてドキドキしてしまいました。
コマ割りは凝っています!結構面白いコマ割りもあり、そこに着目して読むのもいいかもしれません。最近読んだ漫画でコマ割りがいけているものはあまりなかったので、これは嬉しいところです。
4.没入感 3点
読んでもいいと思います
話はとんとん拍子で進んで行きます。読みやすい内容ですし、読みやすい形式なんですが、そこまで世界観にはまりませんでした。テーマが一般的過ぎたような気がします。誰にでも当てはまりそうだからこそ、自分事として考えられなかった、と。
全体的に流れるような内容です。起承転結の「転」は弱い。転の部分までするするする〜と流れるように読めてしまいましたので、物足りなさを覚えました。
5.独創性 3点
読んでもいいと思います
設定そのものは新しい気がします。日常を他とは違う角度で描いたと思います。でも、なぜかそれほど刺激的ではありませんでした。足の艶かしさを表現している作品は他にないかもしれません。にも関わらず、話の流れそのものの平凡さが、それら要素の独自性を打ち消しているように私には思われました。
日常系の作品だから、独創性が感じれないのだという意見もあるかもしれませんね。
最後に
『君の名は。』の新海誠さん原作の作品です。漫画を描かれている方は新海さんではありませんが、監督というポジションにはいます。
私は、『秒速五センチメートル』で新海さんを知りました。『秒速五センチメートル』は鬱になる作品として、私の周囲で流行っていましたが、あれで鬱になるのは主人公目線で作品を追いかけた方(童貞)だけでしょう(笑)。未練がすごい!
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ネタバレあり感想