今回紹介する漫画は『黒街』です。
本記事ではネタバレを含みません。
C級漫画っぽさが出ていて手に取った作品です。そして、期待通りにC級漫画でした。この手のジャンルは定期的に読みたくなります!
巻数
3巻
総合評価 2点(2.2点)
1話の掴みが面白いだけに、否応にでも期待が上がってしまいました。しかし、読み進めると、ギャグ漫画要素が強くなり、期待は裏切られました。つながりが薄い話の構成、キャラクターの使い捨て感がまさにそれを表しています。
各指標評価
1.ストーリー 2点
読みたければ読めばいいと思います
怪物やゾンビが溢れる街で生活する父と子のほのぼの日常です。
失業した父と引きこもりの高校生の息子。失業後、父はいろいろな場所で化け物たちと、結果として戦っています。息子は、邪神部の勧誘を受けながら、少しずつ学校生活に戻ろうとしています。
掴みである1話は、設定がぶっ飛んでいてとても面白かったです。が、それ以降、似たような話が多く、もったいなく感じました。また、邪神部というパワーワードが登場し、それも面白いのですが、作品の方向性に迷いが見え、うまく活かせていないように感じました。
表紙以上には怖くありません。C級感漂う本作品であり、脱力系ホラー?ギャグ漫画です。テンポよく話は進みますが、それぞれにつながりが薄く、著者は何を書きたいのかよくわかりませんでした。
2.キャラクター 2点
読みたければ読めばいいと思います
父、戦う者です。なんやかんやで異形の者たちと戦っています。そんな父に、なぜ戦うのか疑問を覚える息子。そして、戦う父とその息子に接近する後輩の女の子(邪神部部長)。彼ら3人がメインキャラクターになります。
他にも、登場する人々は“普通”からズレていて、どこか狂っています。が、キャラクターの描き方が表面的で、おしいです。キャラクターが多すぎて、ギャグ漫画のように使い捨てられていると感じました。もったいないですね。
『外れたみんなの頭のねじ』が好きな方は、本作品も気に入ると思いますよ。
3.読みやすさ 2点
読みたければ読めばいいと思います
絵では、上手な部分と下手な部分が入り混じっています。細部を書くのはうまいですが、アップで何かを書くには苦手そうですね。せっかくのホラー要素が、アップの描き方で、怖さも面白さもなくなっています。
本作品は、設定自体が狂気であり、ギャグでありますので、絵やコマ割りといった形式は、それほど重要ではないのかもしれません。
4.没入感 2点
読みたければ読めばいいと思います
それぞれの話のつながりが薄いため、続きが気になることはほとんどありませんでした。途中途中にストーリーはあるのですが、やはり内容も表面的で、深く入り込む前に終わってしまったのが残念です。
5.独創性 3点
読んでもいいと思います
狂気的なキャラクターは面白いのですが、それは表面的でjust idea感があります。キャラクターの深みが描かれ、ストーリーにつながりがあれば、より独創的な作品になっていたと思われます。
ただ、ホラーに見せかけたギャグ漫画的演出は、好きではないですが興味深いものでしたよ。
最後に
1巻の表紙、恐ろしいですね。ところが、3巻の表紙はとてもダサい!
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