今回紹介する漫画は『ちいさこの庭』です。
本記事ではネタバレを含みません。
これは、“借りぐらしのアリエッティ”の物語ではありません!読んですぐに、“借りぐらしのアリエッティ”を思い浮かべますが、これは、“借りぐらしのアリエッティ”の物語ではありません!
巻数
1巻
総合評価 3点(3.0点)
最終話を読み始めると、1話の印象がガラッと変わります。
“ちいさこ”と人間のやり取りに暖かくなりますが、同時に、見える人間に寂しさを感じる作品です。
各指標評価
1.ストーリー 3点
読んでもいいと思います
人によって、見えたり見えなかったりする小さな生物“ちいさこ”。“ちいさこ”と人間のやり取りが、読者を暖かい気持ちにします。
“ちいさこ”は、『借りぐらしのアリエッティ』を想像するとわかりやすいですね。人間とコミュニケーションがとれ、人間のような外見です。
それぞれに独立した話が5話あります。テンポよく話が進み、すいすい読めますよ。
2話目で、設定の矛盾が気になったのですが、最後でそれが覆りました。1話目を単なる導入話として読むと、最後の話で「えっ」となります。本作品の雰囲気からはちょっと想像できない、切ないものでした。詳しくは、ネタバレあり感想で書きます。
終わり方は、可もなく不可もなく、です。
2.キャラクター 4点
興味があれば読むことをオススメします
“ちいさこ”は人間のように個性があります。そして、基本的に友好的です。登場する人間も、どこかに弱さを持っている人たちで、彼らのやり取りは暖かいです。
しかし、“ちいさこ”が見える人間を可哀想にも思います。“ちいさこ”が見えるというのは、XXXということですからね。特に、大人で“ちいさこ”が見えるということは、XXXということなので、それは人生を楽しんでいるのか、と切ない気持ちになります。
個性的なキャラターは、正直出てきませんが、普通の世界でのちょっと変わった出会いというところでしょうか。
3.読みやすさ 3点
読んでもいいと思います
表情がない絵です。目では、白目が基本的に描かれておらず、無機質な感じがします。しかし、読むうえではそこまで気になりません。どちらかといえば、内容にあっている作風です。
コマ割りはシンプルです。
4.没入感 3点
読んでもいいと思います
舞台、キャラクターの設定は工夫があります。飽きさせないよう、同じ設定にならないように作られています。
ただ、“ちいさこ”と人間というのは基本にあります。加えて、各話が独立しているので、始まりと終わりのデジャブ感は仕方がないところがありますね。
それよりも、途中は、設定の矛盾が気になり、なかなかのめり込めませんでした。だからこそ、最終話の始めのほうで、驚きがあったのですが。私には驚きで、遡って1話を読み直しました!
5.独創性 2点
読みたければ読めばいいと思います
どうしても“借りぐらしのアリエッティ”が頭に浮かんでしまいます。
また、一時流行った“ちいさいおじさん”も連想されました。“ちいさこ”と人間のやり取りは、やはり想像に近い展開になるので、新規の驚きはありませんでした。
最後に
たまに、「妖精が見える」という人や、「ちいさいおじさんが見える」という人がいます。
あれは、本気で言っているのでしょうか。本気で言っているなら、同じものを見て、何かを「妖精」や「ちいさいおじさん」と呼んでいるのでしょうか。それとも、私には見えない何かが見えているのでしょうか。
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