今回紹介する漫画は『きみが心に棲みついた』です。
本記事ではネタバレを含みません。
この漫画、上下2巻だと思って借りたんですが『きみが心に棲みついたS』が続編としてあるんですね。なんか騙された感じです(笑)。
きみが心に棲みついた 新装版 (上) (FEEL COMICS swing)
- 作者: 天堂きりん
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2017/12/01
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
巻数
2巻(上・下巻)
ただし、続編あり
総合評価 5点(4.6点)
正直に言えばかなり苦手な部類の作品です。主人公がかわいそうで続きを読むのは苦しいのですが、それでも続きが気になってします魔力ある作品です。テンションが低い時に読むのがいいでしょう。が、低すぎる時に読むのもオススメはしません(笑)。
各指標評価
1.ストーリー 3点
読んでもいいと思います
愛着障害の主人公OLが昔の恋から解放されようと努力しながらも、その恋した先輩(やヤバイやつ)に再び出会ってしまう話です。
単なる恋愛ものかと思えば、どぎつく歪んだ恋愛ものです。ストーリーの展開はありがちなものですが、内容が内容なだけにそれでも楽しめます。主人公がかわいそうで読んでていて苦しい時も多々あり、スラスラ読める作品ではありません。
続編に続く終わり方なので、その点で大きな減点になっています。終わり方が違えば、5点満点も十分ありえました。
2.キャラクター 5点
ぜひ読むことをオススメします
主人公は人に依存する性格です。メンヘラかつ自分に自信がない人です。もしかするとメンヘラと自分に自信がないのは近い概念なのかもしれませんが、本作品の主人公は、相手に受け入れられようと必死すぎます。過去を断ち切ろうと奮闘し、あと少しのところで再会してしまった展開からも、主人公の特性として不運があることを象徴してるのでしょう。読んでいて、かわいそうすぎる。
恋した先輩は、そんな主人公をからかって楽しんでいます。読んでいて、恐怖を感じます。しかし、もしかすると主人公と深い部分では同じタイプの人間なのかもしれません。
これ以上の内容は、ネタバレ感想で書きますね!
3.読みやすさ 5点
ぜひ読むことをオススメします
絵が可愛らしく読みやすい。ゆえに、本作品のえぐさが強調されます。この項目は内容ではなく形式としての読みやすさを評価しますので5点満点になります。内容的には"読みにくい”作品です。
4.没入感 5点
ぜひ読むことをオススメします
心が没入することを拒否します。話の続きがかなり気になり、ヤバイやつからの要求に「普通なら応えない」と思いつつも、「この主人公ならやりかねない」という心配で手が止まりません!そして、読み進めば読み進むほど辛くなります。この漫画に救いはあるのか。
そもそも、私たちが考える救いと主人公の考える救いが違う場合、当の主人公がそれでいいのであれば、それをかわいそうがったり、阻害するのは部外者の自己満足でないのか、という難問を投げかけてきます。
5.独創性 5点
ぜひ読むことをオススメします
近いような話はあるでしょう。ちょっとSっ気のある先輩男性が、小動物のような後輩女性を弄びながらも好きになっていく、と言う話は見聞きしますね。この作品は、そのように甘いレベルでなく、かつ、ホラーサスペンス漫画のようにやりすぎでもなく、現実にいるかもしれないと想像できるギリギリのところを突いているところがすごいです。
序盤から登場する別の男性との単なる恋愛バトルみたいになっていないところいいですね。ちなみに、こいつもそこそこのヤバさを秘めています。
最後に
総合評価は4.6点、四捨五入で5点・・・。5点の定義は「ぜひ読むことをオススメします」です。確かに、この作品は私に「続きを読みたくない」という気持ちを喚起し続けましたので、その点では感情を揺さぶる作品です。
しかし、「もう一度読みたいか」と聞かれた際には「読みたくない」とお断りする作品です。現実世界では友達に勧めにくい作品ですね。
2018年にドラマ化しています。
ちなみに、続編はこちらです!
試し読み
こちらから購入できます
きみが心に棲みついた 新装版 (上) (FEEL COMICS swing)
- 作者: 天堂きりん
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2017/12/01
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
ネタバレあり感想
おすすめ漫画ランキングはこちら